大ブームから一転…「金のとりから」はなぜ激減?閉店ラッシュの真相と現在
2010年代前半、渋谷センター街や大阪なんば、上野アメ横などの繁華街で若者たちが行列を作っていたスティックから揚げ専門店「金のとりから」。黄色いパッケージを片手に、店頭で自分好みのスパイスを振りかけて楽しむ食べ歩きカルチャーは、まさに一世を風靡しました。
しかし、ブームの熱狂から年月が経った現在、かつて街頭で見かけた店舗の多くが姿を消しています。ネット上では「閉店してしまったのか」「あの味をもう一度食べたい」という声が絶えません。一大ブームを巻き起こした金のとりからに何が起きたのか、店舗激減の舞台裏から現在の営業店舗、今なおファンを惹きつける魅力までを検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:かつて全国展開した「金のとりから」は店舗数を大幅に絞り込み、現在は特定地域や商業施設・キッチンカー等を中心に営業を継続している。
- 要点2:店舗激減の主な要因は、から揚げ専門店の乱立による競争激化、コロナ禍に伴う繁華街の食べ歩き需要の変化、高額な家賃負担などが重なったことにある。
- 要点3:国産鶏ムネ肉を使用したヘルシーな味わいと「無料スパイスかけ放題」の独自性は今も健在で、自宅での再現レシピを含め根強い支持を集めている。
【ブームの記憶】渋谷やなんばを席巻した「金のとりから」の軌跡
「金のとりから」は、大阪府に拠点を置く株式会社シマダファームが手掛けたから揚げ専門店です。鶏肉のプロフェッショナルとしてのノウハウを活かし、食べ歩きに特化したファストフードとして2009年頃から本格展開を開始しました。
最大の特徴は、従来のジューシーなモモ肉から揚げとは一線を画す「国産鶏ムネ肉のスティックカット」にあります。脂っぽさがなく、冷めてもサクサクとした軽い食感は、手軽なおやつ感覚で食べられるワンハンドグルメとして女子中高生や若年層の心を一気に掴みました。渋谷センター街店やなんば千日前店、上野のアメ横店など、人通りの多い超一等地に次々と出店し、黄色い看板の前には連日長蛇の列が作られた光景を記憶している人も多いはずです。
なぜ街から姿を消した?大量閉店に踏み切った3つの理由
一時代を築いた人気チェーンが、なぜこれほどまでに店舗を減らすことになったのでしょうか。飲食業界のトレンド変化と経営環境を振り返ると、主に3つの明確な要因が浮かび上がってきます。
第1の要因は、から揚げ専門店市場の過当競争です。2010年代後半から大手外食チェーンの参入や、中津から揚げをはじめとするモモ肉・醤油ベースの「おかず需要」を狙ったテイクアウト専門店が急増しました。食事の主菜として選ばれるチェーンが台頭したことで、おやつや軽食需要に強みを持っていた業態とのパイの奪い合いが激化しました。
第2の要因は、繁華街の人流変化とインバウンドの激変です。金のとりからは観光客や若者が集まる一等地の路面店を中心に展開していたため、新型コロナウイルス感染症の拡大期における外出自粛や食べ歩き制限の影響をダイレクトに受けました。
第3の要因は、超一等地ゆえの高額な固定費(テナント料)です。テイクアウト主体の小型店舗であっても、渋谷や難波の好立地では賃料負担が極めて重く、売上減少局面において早期の不採算店舗撤退という経営判断を余儀なくされたことが大量閉店の真相と言えます。
【2026年最新】金のとりからは今どこで買える?現在の店舗一覧と営業状況
全盛期と比べると街中で見かける機会は少なくなったものの、金のとりからは完全に消滅したわけではありません。不採算の路面店を整理した一方で、ターゲット層に合わせた商業施設内店舗やイベント出店、キッチンカー事業へのシフトを進めています。
現在の主な営業拠点としては、発祥の地である関西エリアを中心に、大型ショッピングモールのフードコートや地域密着型の店舗が営業を続けています。かつての「繁華街の路面スタンド」から「ファミリー層や学生が安心して立ち寄れる施設型店舗」へとビジネスモデルを適応させ、ブランドを維持しています。最新の営業店舗一覧や出店スケジュールは、公式ウェブサイトやSNSで随時発信されているため、訪れる際は事前の確認が確実です。
名物「無料スパイス」とヘルシーなムネ肉!メニューとカロリーの魅力
金のとりからが今なお熱狂的なファンを持つ最大の理由は、他店にはない唯一無二のエンタメ性と商品設計にあります。
看板メニューである「シングルサイズ」や大容量の「メガサイズ」を注文すると、店頭にズラリと並んだ10種類以上の無料かけ放題スパイス&ソースをセルフでトッピングできるシステムが導入されていました。定番の「オリジナルスパイス(金スパ)」をはじめ、マヨネーズ、スイートチリ、カレー粉、さらにはチョコレートソースといった変わり種まで揃い、自分好みの味をカスタマイズする楽しさが圧倒的な体験価値を生んでいました。
また、ヘルシー志向にマッチした低カロリー設計も魅力です。皮を取り除いた国産鶏ムネ肉を使用し、極薄の衣で短時間で揚げるため、一般的なから揚げに比べて油の吸収が少なく、カロリーや脂質を気にする層からも罪悪感なく食べられるスナックとして高く評価されています。
ファンの口コミ・評判と「あの味」を再現するおうちレシピ
ネット上の口コミ・評判を見ると、「学生時代によく食べた思い出の味」「あのサクサク感とオリジナルスパイスの組み合わせは唯一無二」といった懐かしさと再評価の声が今も数多く投稿されています。
身近に店舗がなくなってしまったファンの間では、家庭で味を再現する再現レシピが人気を集めています。家庭で金のとりから風スティックから揚げを作るポイントは以下の通りです。
鶏ムネ肉を細長いスティック状に切り、酒・塩・ごま油・少量のニンニクで下味をつけます。ポイントは片栗粉と小麦粉をブレンドしたごく薄い衣をまぶし、高めの油でサッと短時間で揚げることです。仕上げにかけるスパイスは、塩、ブラックペッパー、ガーリックパウダー、オニオンパウダー、微量の粉末醤油を調合することで、あのやみつきになる「金スパ」の風味に驚くほど近づけることができます。
【金のとりから】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:金のとりからは完全に閉店してしまったのですか?
A1:いいえ、全店が閉店したわけではありません。渋谷やアメ横などの主要路面店は撤退しましたが、一部の商業施設や関西圏の店舗、キッチンカーなどで現在も営業を継続しています。
Q2:金のとりからのカロリーは一般的なから揚げと比べて低いですか?
A2:比較的低めです。脂身の多い鶏モモ肉ではなく皮なしの鶏ムネ肉を使用し、薄衣で揚げているため、一般的なから揚げよりも脂質が抑えられています。
Q3:店頭にあった名物の「オリジナルスパイス」は購入できますか?
A3:時期や店舗によってスパイス単体での物販が行われていた実績がありますが、常時通販等で一般流通しているわけではありません。現在は店舗での提供が基本となっています。
まとめ:進化を続けながら残り続けるワンハンドグルメのパイオニア
急拡大からの店舗減少という激動の歴史を辿った金のとりからですが、その独自性の高い商品力と「自分好みに味付けする楽しさ」は、今も多くの人々の記憶と舌に刻まれています。
大量出店から身の丈に合った堅実な運営形態へとシフトした現在も、あのサクサクとしたスティックから揚げを求めて足を運ぶファンは後を絶ちません。近くに店舗を見かけた際やキッチンカーを見つけたときには、ぜひ立ち寄って青春の味を再体験してみてはいかがでしょうか。 (出典: 金 の とり から(Yahoo!ニュース))